このタイトルを聞いて、本好きの方であればハッとする方も多いのではないでしょうか。
″カムパネルラ″とは、宮沢賢治さんの作品「銀河鉄道の夜」に出てくる主要人物の一人の名前です。
このタイトルの通り、このお話は銀河鉄道の夜や宮沢賢治作品がたくさん出てくる物語なのです。
主人公の僕は、宮沢賢治研究をしていた母の遺言通り、花巻の豊沢川というところへ遺骨を蒔きにいく予定であった。
しかし、花巻へ到着した途端、意識は遠のきいつの間にか宮沢賢治が亡くなる2日前にタイムスリップしている。更に、その世界にはカムパネルラやジョバンニ、風の又三郎までが存在しており、早逝したはずの妹トシ、その娘「さそり」にも出会う。
「銀河鉄道の夜」幻の第4次改稿版を巡って、様々な状況に巻き込まれる僕。
果たして、第4次改稿版は存在するのかしないのか。
そして、僕は現在に戻れるのか。
管理人が小説を好きになったきっかけでもある宮沢賢治作品がモチーフとなっているということで、手に取らないという選択肢がありませんでした。
「銀河鉄道の夜」は未完成作品と言われています。
アニメーション映画にもなっていましたが、宮沢賢治は何度も書き直しをしており、最初の作品から少しずつニュアンスも変わっていたり、最後もこれで本当に終わりなのだろうか?という起承転結としては結がはっきりとしない終わりになっていると言います。
このカムパネルラという作品は、その、様々な解釈、第4次改稿版があることにより読み手側にどのような心理がもたらされるのか、というようなことも書かれてありました。
全員が同じ思考に陥ることは、今の世界ではないと思いますのでしばらくは現実的ではありませんが、宮沢賢治作品を読んだことがない方でもSF要素やアクション的な要素も含まれており楽しめるのではないかと思います。
宮沢賢治がカムパネルラとジョバンニを何としたかったのか。
改めて考えさせられ、銀河鉄道の夜を読み直したくなる作品でした。